真夜中のパーティー (岩波少年文庫 (042))
新品価格 ¥ 1,980
中古価格 ¥ 258
発売元:岩波書店 発売日:2000-06-16
誰もが通ってきた、あの子ども時代 評価:
過去と現在が交じり合う不思議な物語『トムは真夜中の庭で』で有名な児童文学作家、フィリパ・ピアスの短編集です。
本作は、主人公が「時」を行き来するというファンタジー要素のあった『トム・・』とは違い、ごくごく平凡な子どもたちの、どこにでもある日々をスケッチしたものです。
子ども時代というものをここまで克明に、行間から冒険をする少年のじっとりした汗の匂いがして来るほどリアルに描く、ピアスの力量にはまったく感嘆します。
子どもの目に映る日常 評価:
本書は子どもの日常を描いたエピソードで構成されています。
それぞれの短編は、大人の目から見るとありきたりで何ということもないエピソードです。
しかし話の中の子どもたちは、ありきたりの出来事から何かを知り、何かをつかみ、決心するのです。
この物語を読んだ後、私は自分がすっかり大人になってしまったことに気付きました。
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